このたびはご宿泊いただきまして誠にありがとうございました。。そして綴られたコメントを読んでいくにつれ、自身の創業に至るまでの思いが想起され
感慨もひとしおでした。情感豊かに当館を描写いただきましたことを有り難く思います。

思い起こすと十数年前、その頃はここでオーガニックレストランを営んでおりましたが日夜過ごす中で、次第次第にこの地の言葉に言い表せないような神秘的な情景の数々をもっとお客様と共有したいとの思いが湧いてきました。それは早朝の朝霧につつまれた水田やカッコーの鳴き声、夕闇にたたずむ森の静寂と秋の虫たちの静かな合唱、深夜に真珠のように輝く銀の月、漆黒の闇に浮かぶ由布岳の輪郭など季節や時間とともに刻一刻と絶え間なく変わり続けるこの絵画のような空間をゆっくりと味わいながら過ごせるような宿を創りたいと思うようになり、そして現在に至っております。

大地や山や森や澄んだ空気の中に身を置くと自然が発する微弱なエネルギーを充電しているようで心地よく、いつの間にか緊張がやわらぎ、心穏やかなゆっくりとした時間が生じてる気がします。人智を超えた自然の施しにつつまれているようです。

朝食の際、朝陽がとても好きだとおっしゃってましたので当日は東の空から眩い光が射していたのは幸いでした。冬の朝陽はやわらかく暖かくまさに天の恵みですね。また是非とも御二人でお越しくださいませ。ゆるやかなひとときをいろんなかたちで愉しめるようにわたくし共も更なる工夫を凝らしていきたいと思っております。改めましてこの度の御宿泊に深く感謝申し上げます。